英語スピーチコンテストや英語プレゼンなどで、
「英語は正しいのに、なぜか伝わらない…」
「頑張って練習したのに、印象に残らなかった…」
そんな経験はありませんか?

実は、“伝わるスピーチ”には発音の正確さだけでなく、声の出し方・感情・視線・リズムといった表現力のバランスが欠かせません。
今日は、スピーチが「伝わらない」と感じる4つの原因と、その改善法を英語スピーチ指導歴約15年の大西がご紹介いたします。

① 感情がこもっていない

どんなに英語が正しくても、感情がこもっていないスピーチは相手の心に響きません。
単調に読んでしまうと、聞き手には「ただ暗唱している、読んでいる」ように聞こえてしまいます。

改善のポイントは、声のピッチ(高さ)や強弱を意識すること。
たとえば、

  • 驚きを表すときは少し声を高く

  • 重要な部分は落ち着いて低めに

  • 感動的な場面ではゆっくりと間を取る

声の“表情”を変えるだけで、同じ内容でも印象がまったく違ってきます。

合わせて表情ともマッチさせられると、なおいいですね!

② 発音は正しいのにリズムが不自然

発音練習をしっかりしているのに「英語っぽく聞こえない」場合、
それは意味のかたまり(チャンク)で話せていないのが原因かもしれません。

英語はリズムのある言語です。
強調したい語をしっかり発音し、それ以外の語は軽く流すことで、自然なリズムが生まれます。

改善のコツは、

  • 文を意味のまとまりで区切って読む

  • 内容の切れ目で小さくポーズを取る

  • モデル音声をまねして、耳でリズムを覚える

「正しい発音(伝わる発音)」+「自然なリズム(伝わる話し方)」で、ぐっと伝わる英語になります。

生徒を指導していますと、主語の部分を上げ調子のまま話すお子さんがとても多く見受けられます。どこまでが主語なのかが相手に理解してもらえるよう、主語の塊は特に意識して、その塊の終わりがどこなのか明確にわかるよう話せるとより「伝わる話し方」に近づくことができます。

また、おうち練習用として音源もお渡ししております。高円宮杯にエントリーをしたFさんは、学校でスピーチ指導をみていただけないということでEAAに来てくださり、大西との数回のレッスンでコツを掴んだおかげで県大会に出場できたという予想以上の結果に繋がりました。

「自分でどうしたらいいかわからない」という生徒さんは、ぜひEnglish Adventure Academyにご相談くださいね!

③ アイコンタクトとジェスチャーがない、または多すぎる

暗唱が十分にできているという状態で・・・ということを前提として、

視線がずっとまっすぐで、観客やジャッジの先生方と目を合わせない、

強調すべきところでジェスチャーがない・・・

また、逆に身振り手振りが多すぎたりする・・・

これらはすべて、スピーチの内容が伝わりにくい結果を生んでしまいます。

大切なのは、観客を意識して話すこと。またジェスチャーは、伝えたい言葉を強調するために“必要なときだけ”使うこと。
たとえば、

  • 聴衆をゆっくり見渡す

  • 重要なフレーズのときに一度だけ手を動かす

  • 話の転換点で視線を変える

視線やジェスチャーは“振り付け”ではなく、“伝えるための手段”です。
スピーチの構成を意識しながら、自然に取り入れていきましょう。

 

④十分な間の無いスピーチ

英語のスピーチコンテストでよくあるのが、
一生懸命に覚えた原稿を 最後まで一気に話してしまう というパターン。
内容は完璧なのに、聞き手には “伝わりにくい” と感じられることがあります。

その理由は、「間」がないからです。


 「間」は沈黙ではなく、“伝えるための時間”

スピーチにおける「間(pause)」は、ただの沈黙ではありません。
それは、聴き手に考える余白を与える“プレゼント”のような時間です。

たとえば——

“One child,(間) one teacher,(間) one book,(間) and one pen(間) can change the world.”
“Education (間)is the only solution. (間)Education first.”

国連本部でスピーチをされたマララさんの有名なスピーチが心に響くのは、
言葉の力に加えて、間の取り方が絶妙だからです。この3文の中でも間がたくさん取られていますね。


 聴き手を意識すると「間」は自然に生まれる

スピーチは、一方通行の発表ではなく、聴き手との対話です。
観客の反応を感じ取りながら、話すスピードや間を調整できるようになると、
スピーチは一気に“伝わる言葉”に変わります。

たとえば:

  • 大切なメッセージの前で少し間を取る

  • 聴衆が「うん」とうなずくタイミングを感じる

  • 笑いが起きたら、次の一言を急がず待つ

このように、観客を意識した双方向のスピーチこそが、共感を生み出すポイントなのです。


「間」を上手に使う3つのコツ

  1. 文と文の間に1〜2秒のブレスを入れる
     → 息を吸う時間が、自然な「間」になります。

  2. 強調したい言葉の前で一瞬止まる
     → その一呼吸で、聴き手の注意が集中します。

  3. 聴衆を“見る”意識を持つ
     → 目線を合わせることで、リズムやタイミングをつかみやすくなります。

この4つを意識するだけで、スピーチの印象は見違えるほど変わります。
お子さんの英語スピーチが「聞いていてワクワクする」「伝わる!」ものに変わる瞬間を、ぜひ楽しみに見守ってください✨

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